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Ah, but I was so much older then, I'm younger than that now.
目に見えない"プロトコル"
「暴走老人! 」を読んだ。
"プロトコル"という言葉がある。20年ほど前、とある語学会社の末席にいたことがあるのだが、そこで初めて知った言葉で、主に国際会議などの催し物・交流の場におけるルールや慣習を指す概念だ。知らない国の者同士が初めて出会う場で、最低限お互いに失礼のないように振る舞うための心づもりといった意味も含まれていて、特に会議運営の関係者や通訳者などにも事前に徹底して周知される重要なことだった。今では、通信上の約束事というまた別の意味でIT用語にもなっているので、ご存知の方も多いだろう。
この本は、「暴走老人! 」という刺激的なタイトルにあるように、昨今なぜか増えつつあるキレる老人たちを糾弾する本ではない。外国文化の影響や、ITの進化など様々な要因により、社会環境が急変しつつあり、今や現代人はかなり切迫した状況に置かれているということを丹念に解き明かしていく。
特に、時間や空間感覚の変化により人間が疎外されていくあたりの論考は説得力があり、いちいちうなずくことばかりだった。
一昔前とは様変わりしてしまった現代社会の時間・空間の流れを止めることなくうまく泳いでいくには、暗黙の約束事を察知し、粗相なく行動しなければならなくなってしまった。
いわば、今や世の中、目に見えない"プロトコル"にがんじがらめになりつつあるのだな、と思った。そして、そのかつて一般人には縁遠かった"プロトコル"が日常の身の回りに降りて来て偏在している状況に対応できずにイライラを募らせ、爆発しやすいのがいわゆる老人の世代なのだと。「KY」なんて嫌な言葉が世に蔓延するのも、ひとつの典型的な例だろう。
センセーショナル過ぎるタイトルが少し残念だが、このタイトルでなければこんなに話題にはならなかったかも知れないと思うと複雑だ。
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